深夜の空港。タクシーはキツい煙草の匂い、カーラジオから大音量のヒップホップ。眠たいけど、眠れそうにない。ドライバーのお兄さんは言った、現金かカードかなんて「egal(どっちでもいい!)」。
ベルリンに、戻ってきた。
深夜の空港。タクシーはキツい煙草の匂い、カーラジオから大音量のヒップホップ。眠たいけど、眠れそうにない。ドライバーのお兄さんは言った、現金かカードかなんて「egal(どっちでもいい!)」。
ベルリンに、戻ってきた。
ベルリンの救急車のサイレンは驚くほどうるさい。すっかりうまく驚かされているわけで、サイレンの目的からすれば実に優秀ということになる。真横を走り抜けるとき、子供も大人も両手で耳をすっぽり隠すのをよく見かける。わたしもいつも、そうしてしまう。そのとてつもない音量が、誰かを救う信念の大きさに関わるわけでもない。けれどベルリンの日々の暮らしのなかで、誰かに助けてもらうことは本当によくある。
行儀良くみえる不思議。
景色のさかさま、湖のふちから。
トラムを待ちながら。
橋の上から。