Eine Interpretation des Liebeskonzepts Wagners Tristan und Isolde – durch einen Vergleich zu Tristan bei Gottfried von Straßburg –

ワグナーのオペラ『トリスタンとイゾルデ』における愛の概念についてーゴットフリート・フォン・シュトラスブルク『トリスタン』との比較から読み解く

愛の概念は時代とともに変遷する。ニクラス・ルーマンによれば、愛の対象や理由、その目的は時とともに変わるのだ。1210年頃ゴットフリートが書いたとされる断片叙事詩『トリスタン』と、1865年初演のワグナーのオペラ『トリスタンとイゾルデ』には明らかな時代の隔たりがあり、作品ジャンルすら異なるものである。しかし両作品はともに、ひとつの不可能な愛を描く。死の結末は悲劇であるが、とりわけワグナーにおいては、終わるからこそ「永遠なる愛」が始まりうるという幸福感まで醸し出す。極端なまでの純粋性を追い求めたのは、当時のワグナーの私的な状況や時代背景にも関わりがあるだろう。
03/2017

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