ヴァルター・ベンヤミン『翻訳者の使命』についての純粋な考察
『翻訳者の使命』は1923年ベンヤミンがボードレールの翻訳書を出版した際、その巻頭に添えた13ページのエッセイである。その短さと反比例するかのように難解なテキストの精読を試みる。シェイクスピア『真夏の夜の夢』のなかに次のような台詞がある:「Bless thee, Bottom! bless thee! Thou art translated.(ああ!ボトム!すっかり変わってしまったな)」ー1595年にはまだ「translate(翻訳する)」が「transform(変身する)」の意味を持っていたことは、ベンヤミンの本テキスト読解に少しのヒントをくれたかもしれない。
01/2018
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