ファースト・ピアスのままで

Brian said: “You can change. But I recommend you keep them for another two months.”

ピアスホールを育てるの
こんなにも難しいなんて、誰も言ってなかった
東京の夏に耐えられるかわからない、用心しよう、なんてBrian
そんな耳たぶデリケートすぎる

耳ですらない、耳の先っぽが適応できないなんてね
それほど遠くなんだって思った
でもだからってここで
わたしはほんとに合ってるの?

今日スタジオに居合わせた人みんな
わたし以外、残らずみんな
牛のところにピアスしてた
それでちょっと、恥ずかしくなった

だってまるで間抜け
わたしだけ鼻に、鼻以外なにもついてなくて
スポーツ大会の日にいつもの服で登校した子どもみたい
サイズもひとり、小さいの

でもみんな、そんなわたしにとてもやさしい
Brianにありがとう
親切なメールをくれるChrisにありがとう
受付のお兄さんにもありがとう

30分もコンサルしてくれたから
受付で「お代を」と言ったけれど
お兄さんは首を振りながら
「これは当然のことなんだよ」ってウィンクしてくれた

それじゃあみなさん、また来ます
秋にはきちんと育ってる
はず、わたしのピアスホール
お願いだから、育ってよ

お決まりのチュッパチャプスをもらって帰る。
さくらんぼ味。でもなんでチュッパチャプス?ずっとうっすらわからないでいた。
でもきっと、裏の意味を知らないのはわたしだけなんだ。牛のところがスカスカだから。なんとなく今日、それがわかった。